マカオの米系カジノ、拡張を無期限延期
マカオの米系カジノ、拡張を無期限延期[観光]
米ラスベガスを昨年追い抜き、世界一のカジノ都市となったマカオのカジノ市場に早くも暗雲が垂れ込めている。米系カジノのウィン・リゾーツはこのほど、ウィン・マカオの拡張後の開業時期を予定していた9月から無期限延期とすると発表した。カジノの過剰供給に加え、中国本土当局によるマカオ訪問ビザの発給制限が突如厳しくなったことが背景にある。外資系カジノにとって思わぬチャイナリスクが顕在化した格好だ。
9日付英紙フィナンシャルタイムズなどによると、ウィン・リゾーツのスティーブ・ウィン会長は8日、ウィン・マカオの拡張開業時期を予定の9月から再び延期すると発表した。延期後の開業時期は明らかにしていない。
昨年9月にオープンしたウィン・マカオは当初、拡張後の開業時期を今年2月としていた。ただ、最初の延期の理由が、デザイン面などで統一した雰囲気が出せていないとのウィン会長自身の不満にあったのに対し、今回の主因は、本土当局によるマカオ訪問ビザの発給制限にある。
■広東が突如ビザ制限
広東省当局は先月後半から、マカオ訪問ビザ発給にかかる時間を引き延ばしたり、月間訪問回数を抑えるなど、訪問を事実上制限し始めた。マカオのカジノの主要な収入源である広東省民の流れが停滞したことで、ウィン・マカオの拡張後の需要に不安が漂った。
同紙によると、同省のビザ制限は、中央政府によって認められたものではないという。ただし、制限の狙いは、本土人のマカオでの不法就労防止にあり、広東省の動きが他省にも広がるのではとの見方もある。一方、本土の公務員のマカオ訪問ビザは、横領した公金をカジノにつぎ込む行為を防ぐため、現在全く発給されておらず、これらの政策がマカオのカジノ産業や外食、観光業への打撃となっている。
■カジノ全体に波及も
ウィン・リゾーツはまた、カジノの供給過剰にも配慮した。
単独のカジノとして世界最大の米系ベネチアン・マカオ(総投資額25億米ドル規模、延べ床面積100万平方フィート)が8月に開業予定であるほか、同じ米系のMGMグランド・パラダイスも11月にオープン予定。ウィン・リゾーツは、急速に過剰な拡張が進むこととビザ制限について、「マカオのカジノ市場全体に波及する恐れがある」と懸念を表明している。
ウィン・リゾーツはマカオのカジノ市場対外開放で、2002年2月に事業免許を得たものの、ライバルのサンズ・マカオが開業し、市場に火がつくまで投資に慎重だった。ウィン・マカオ開業1周年となる9月には規模をゲームテーブル200台、スロットマシン900台へと拡張する計画だったが、それぞれ25台、200台へと大幅に縮小することも決めていた。
カジノ経済への依存度が高いマカオで、周辺産業を刺激していた外資系カジノの投資が冷え込めば、域内経済全体へと響く恐れもありそうだ。
出典:NNA

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